要介護5は最重度の状態。受けられるサービスを知っておこう

要介護5は最重度の介護を必要とする状態です。自力では何もできなくなることが多く、生活していくうえで全面的な介護が必須となり、理解する能力や伝える力も低下します。認定後はどのサービスがどれくらいうけることができるのか知っておきましょう。

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要介護5の状態

 

寝たきりである

要介護5の状態だと1日中ベッドで過ごしていることが多く、寝返りやベッドの上での起きあがる動作ひとつをとっても介助が必要になっています。要介護5の認定の基準でも、介助がなければ完全におきあがれない部分が基準になります。ここではその動作をおこなうときに、ベッドの上で布団をかけない状態でできるかどうかを判断します。 またベッドの上で座っていることも一人ではできなくなります。座るという状態も、同じ状態で10分間ほど保持できるかどうかが基準になります。

会話が困難である

意思の伝達が難しくなります。生年月日がわからなくなったり、今日の曜日が答えられなくなることもでてきます。場所の認識や、毎日おこなっていること(起きること、食事をすること、眠ること)などもわからなくなる場合が多くなります。また以前のことは覚えていても、直前にあったことを覚えていない(短期記憶)ことが多くなるため、会話がスムーズに進まず言葉がでてこなくなります。意思の伝達がスムーズにできなくなります。 要介護の認定の判断で自分の生年月日や自分の名前、家族の名前の確認などもあります。またこの状態が頻繁におこるので会話も少なくなってきます。

食事などの日常動作が自力でできない

食事(摂取)をする際にも介助が必要です。介護の認定の場合も、食器から口に介助なしで運べることができるかどうか、またえんげの注意が必要になり(えんげのチェックは別途)。口からではなく中心静脈栄養でとっているかなどが基準になります。 ほかの日常動作も一人ではできなくなります。ベッドから車いすへの移動も自分で起きあがることが難しいことが多いので、一人または二人で抱きあげて車いすへ、という方法が取られることも必要です。ほかにも歩行などは、立ちあがることが難しくなっているのでさらに難しい動作になります。ベッドのシーツなどを交換する際の一瞬のお尻を動かす動作も難しくなります。

自立度が2以上である

自立度は歩行や起きあがりなどの、日常生活するうえで、基本動作を自分でおこなうことがどれだけできるかを確認するものです。こちらも細かく分類されています(寝たきり度という場合もあります)。 判定の項目は大分類が3つ「生活自立(ランクJ)」「準ねたきり(ランクA)」「寝たきり(ランクB、ランクC)」とあり、さらに細かな基準があります。 要介護5では、基準のランクはCで(一日中ベッド上で過ごし、排泄、食事、着替えにおいて介助を要する)さらに、2番目の自力では寝返りをうてないに該当します。

要介護5の場合に受けられるサービス

週5回の訪問介護

訪問介護の目的は、現在の介護状態を悪化させないようにすることが目的です。そのため、担当のケアマネージャーと相談をしてケアプランを作成してもらうことが大切です。 要介護5の認定を受けると、週5回までの訪問介護が受けることが可能です。訪問介護は、(ホームヘルパー、介護福祉士)が自宅を訪問し、介護や生活支援をおこなう在宅サービスのなかで最も利用されているサービスです。 具体的には、食事の手伝いや見守りをする「食事の介助」、車いすが可能であれば乗り降りの手伝いをする「移乗介助」、おむつ交換などの「排泄の介助」、ベッドにずっと寝たままで寝返りをうてない場合は、床ずれ防止のための体位をかえる「体位変換」などの身体介助があります。 一人暮らしや、家族、あるいはまわりの介護者に事情があり、家事等をおこなえない場合には必要な身の回りのサポートをする生活援助があります。 また介護保険タクシーを利用する場合(介護保険適用)の乗降介助などもおこないます。またほかにも「訪問入浴介護」があります。利用者の身体を清潔に保ち、生活の機能維持や向上をはかるために利用しもいいでしょう。専門のスタッフが専用の浴槽をもって自宅へ伺い入浴の介助をおこないます(訪問する職員によって費用がことなります)。ただし医師からの入浴許可がでている場合の介護です。 訪問介護でできないことは、医療行為や療養のためのケア(マッサージなどもできません)、利用者以外の家族のための家事、家具の移動、大掃除、家屋の修理、ペットや植木の世話などは、家事代行ではないためできません。また買い物目的や普通のタクシーや車への乗車と降車の介助等もできません。 ※なお「たんの吸引」については一定の条件(要確認)のもとにおこなえる場合があります。介護のサービス内容により利用料が変わりますので担当のケアマネージャーと相談しましょう。

週2回の訪問看護

訪問看護は疾病などを抱えている人に医師からの「訪問看護指示書」に基づき、看護師や保健師が訪問して療養の観察、診療の補助、栄養管理、状態の管理をおこないQOC(生活の質)をあげることに努めます。 疾病で寝たきり、障害などで身体を動かすことができず、通院が難しい場合に利用が週2回まで利用できます。訪問看護には2種類あり「訪問看護ステーション」と「医療機関と併設」のものに分かれており、それぞれ費用がことなります。また医療保険でも可能ですが介護保険が優先的に適用されます。 訪問看護の内容は「血圧、脈拍など病状のチェック」「薬の飲み方指導」「食事や入浴、排泄の介助」「床ずれ予防と処置」「在宅酸素療法に使用する機器の管理、医療処置」「胃ろうチューブや点滴の管理」「機能訓練」「ターミナルケア(終期末医療など)」があります。また訪問看護の場合、医療従事者でもある看護師なため、家族や介護者のへのアドバイスを聞くことができます。 「療養ケア」をおこなうサービスなので日常生活のサポートは含まれていません。また退院後すぐに利用した場合は、ケアプランの作成などや担当の訪問看護の依頼などが必要になるため、早めに認定をうけておきましょう。 訪問看護と訪問介護などを利用する場合は、それらをあわせて計算するため、要介護度の支給限度額を超えてしまうことがあります。超えてしまった部分は全額自己負担になりますので上限を見極めて利用しましょう。

週1回のデイサービス利用

デイサービスは利用者が通所介護施設に通って、入浴や食事などの日常生活の支援や、機能訓練をしたり、看護師や保健師による健康状態の確認などが受けられるサービスです。送迎もリフト付きの車もあるため、車いすを利用されている場合も可能です。 デイサービスの利用は、利用者の気分転換になるだけではありません。家族などの介護者の休息の時間にもなります。 送迎を含む利用ですが、食事や、入浴などの選択制のサービスを利用する場合は別途費用がかかります。たん吸引も可能。また小規模型、大規模型など施設の規模や利用時間の長さなどで費用の金額が変わります。

毎日2回の夜間対応型訪問介護

要介護の高齢者の在宅の生活を、手伝う24時間対応のサービスです(介護と看護両方での対応を幅広くできるようなタイプが多くなってきています)。 夜間対応の場合は18〜8時の間にヘルパーが訪問して対応します。 「起床の介助」「食事の介助」「服薬の介助」「水分補給」「排泄の介助」「就寝の介助」「深夜の就寝介助」など、1回の時間は短いですが(30分前後)、1日に数回来てもらえることができる安心なサービスです。 またほかに、緊急時に連絡をするといつでも対応可能なオペレーションサービスなどもあります。(随時対応)。夜間に体調が悪化した場合にヘルパーに連絡して救急車の手配などもします。 「介護と看護」「看護のみ」や、サービスを提供する事業者で内容も変わりますので、費用などの金額が変わるかの有無をケアマネージャーに相談して確認しておきましょう。

1ヶ月に1回の短期入所

短期入所、療養介護を「ショートステイ」ともよばれています。福祉施設や、医療施設に短期間入所して日常生活の支援や、機能訓練などを受けることができるサービスです。部屋のタイプなどで費用がそれぞれ異なります。また要介護度が高くなれば1日あたりの費用も高くなりますが、安心して利用できる施設も多くなってきています。 短期入所生活介護は、介護者が介護できない状態になった際に、特別老人ホームなどに短期で入所します。主に入浴や食事などの日常生活の世話や、機能訓練などを受けることができます。 短期入所療養介護は、老人保健施設や病院、療養所などの医療機関に短期で入所して主に医療的なケアと、日常生活の介護、機能訓練が受けることができます。 ショートステイは希望をしている介護者が多く、予約がなかなか取れないことがあります。普段からいくつかの施設を調べておくといいでしょう。4日以上連続で利用する場合は、ケアプランが必要となりますが、それ未満の利用であればケアプランがなくても利用することができます(介護者の体調不良や冠婚葬祭など)。

福祉用具のレンタル

車いす、介護用ベッド、リフトなど日常生活の自立を助けるための福祉用具がレンタルできます。ケアマネージャーに相談し、市町村指定のレンタルをおこなう事業者に連絡します。体の状態、体調、住居に合わせた用具専門の相談員と相談しながら用具を選んでいきます。要介護度により使用できる品目に制限があります。

ベッドの上で過ごす時間が長い(ほとんど)場合

☑「特殊寝台」:両サイドにレールが取り付けてあるもの。背中から足まで傾斜角度が調整できる機能があるもの。 ☑「特殊寝台付属品」:マットレス、サイドレールがあり寝台(本体)と一体的に使用するもの。 ☑「床ずれ防止用具」:送風装置または空気圧調整装置がある空気マット。 ☑「車いす」:自走用、介助用。 ☑「車いす(付属品)」:クッションや電動補助装置など。車いすと一体的に使用するもの。 ☑「移動用リフト」:日常的に立ちあがりが難しい場合、身体をつりあげまたは体重を支えて移動を補助する機能があります。(取り付けに自宅の改修を伴うものは除外)。 ☑「手すり」「体位変換器」「スロープ」「歩行器」「歩行補助つえ」「自動排泄処理装置」 対象品目が細かく決められているため、そのなかからあったもの、可能なものを相談しながら決めていきます。そのために何度か自宅に確認作業(部屋の大きさ、設置場所の確認)が、はいる場合があります。また対象品目、事業者によって費用は異なります。費用も1ヶ月単位が基本ですが、日割でかかることもあります。

要介護5の場合にかかる月額介護費用例

在宅介護の場合は約40,000円

在宅で介護をおこなう場合の費用は、約40,000円といわれます。これは訪問ヘルパーやデイケアなどの「介護サービス」と、医療費やおむつ代などの「介護サービス以外」のものです。 ですが在宅での介護がはじまる当初は、自宅を生活しやすいように改修する部分がでてきたりすると一時的に費用が発生することもあります。 また福祉用具は該当のものであればレンタルが可能ですが、一部レンタルには適さないもの(トイレ関連、入浴関連)は購入することもあるため、やはり一時的に費用がかさむこともあります。

住宅型有料老人ホームの場合も約40,000円

住宅型有料老人ホームで介護保険を利用する場合は、自宅で訪問介護やデイサービスを利用するのと変わらない上限額が決まっています。また住宅型で介護度での利用する回数が多くなると、介護の保険が上限額を超えやすくなります。超えてしまった分は自己負担になってしまいますので、ケアマネージャーに相談して変更などお願いしておきましょう。 住宅型の有料老人ホームでは、生活援助サービスだけではなく訪問看護が受けることができます。また施設のなかにも常に介護スタッフが常駐しているため、24時間安心して過ごせます。 ただデメリットもいくつかあります。利用した介護サービスごとに費用が発生しますので、介護保険の上限を超えてしまう場合もあります。一般的に入居費用と月額費用は高めになっているため、心配がある場合は、担当のケアマネージャーにプランの見直しをお願いしましょう。

介護付有料老人ホームの場合は約30,000円

介護専用型と混合型があります。介護専用型は、要介護該当者のみ利用可能です。混合型は幅広く受け入れ可能なため、事前の確認が必要です。また介護保険など適用可能ですが、施設ごとの費用の幅が大きいのも特徴です。 介護専用型は入居者の対象があります。要介護1以上に限定されており、自立している場合は入居できません。また介護付き有料老人ホームは「特定施設入居者生活保護介護」ともいわれているため、入居可能該当年齢は65歳以上からと定めています。 入居のための費用は、入居一時金と月額料金が発生します(入居一時金がかからないプランもあります)。介護付き有料ホームは、介護や生活支援をおこなうため、食事や、入浴、排泄の介助も可能です。 医療行為もできるため、検温、血圧、薬の管理、床ずれなどの皮膚の病気や、けがなどの処置も可能なホームが増えてきています。医師や看護師が24時間常駐しているところはまだ少なく、これからの課題となっていますが、医療機関との連携は、設置運営標準指導指針に記載されているように、夜間などの緊急を要する場合の対応はできているのが一般的です。

要介護5を理解し適切な介助を受ける

要介護の認定は「介護の手間の判断」によって認定されます。要介護度があがると、身体の障害の程度もあがってきます。また要介護度があがったことで、多くの支援を受けることができるようになりますが、それは家族にかかってくる介護も増えてくるということになるのです。適切な介助を受けるためには、抱え込むことなく早めに担当者(ケアマネージャー)と相談しながらプランを作り、手配をしてもらい適切な介助を受けましょう。

公認会計士・税理士 伊藤 温志

エクセライク保険株式会社 代表取締役。2018年MDRT会員取得。
会計事務所の経営を通じ1,000社を超える顧客の税務/会計/保険/資産運用の相談に対応。
通常の代理店ではみれない顧客情報を扱っていることから、豊富な引出しを有し多くのお客さまから支持を集めている。