傷病手当金の請求書は難しくない。さかのぼって受給できる可能性も

急な病気やケガで仕事を休むとき、生活を支えてくれる制度が「傷病手当金」です。
給与の2/3を支給してくれる傷病手当金の手続きには、煩雑なイメージがありますがコツさえつかめば難しくありません。
申請の手順を知って、安心した社会生活を送りましょう。

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傷病手当金を受け取るまでにすること

会社に病気を報告する

病気やケガなどの理由で、会社に出勤ができない状態になった場合は、最初に自分が勤務している会社に報告を入れましょう。

傷病手当金を受給するということは、一定期間継続して会社を休むということです。
今後の方針や傷病手当金の受給に関して会社と相談する必要があります。

傷病手当金を受けるためには、勤務している会社の判断(承諾)が欠かせません。
事業者によっては、有給休暇や休業補償など別の方法を提案される可能性もあります。

傷病手当金の申告書には会社側(事業者側)の証明が必要になるため、ここで話の行き違いにならないようしっかりと話し合っておきましょう。

申告書を準備する

傷病手当金を申請できることが決定した場合、次に行うのは傷病手当金の申請書の準備です。
加入している保険者のホームページや、年金事務所などで申請書を入手することができます。

自宅のプリンターで印刷した申請書でも手続きに差し支えはありません。
プリンターがない場合は、申請書が設置されている場所に出向くか、電話で問い合わせをしてみましょう。

医師に証明書を記入してもらう

傷病手当金は、あくまでも「病気やケガ」で仕事を休まざるを得ない場合に受け取れる給付金です。
病気やケガの度合いで、仕事に就けない(就労不能)状態にあることを医師に証明してもらわなければなりません。

つまり「療養のために仕事を休まなければならない」という医師の証明がなければ、傷病手当金は受給できないということになります。

医師からの証明をもらうときに注意したいのは、「申請期間中の証明は無効になる可能性がある」ことです。
例えば2月1日から2月28日までの期間に対する傷病手当金の申請をおこなう場合は、2月28日を過ぎてからでなければ無効にされてしまいます。

また、傷病手当金の証明書の発行には「証明料」として300円の負担が発生します。
こちらはかかった医療機関で、保険診療費の一部として請求されます(失業中で保険に加入していない場合は、1,000円全額負担となります)

事業主に証明を記入してもらう

傷病手当金の書類のなかには、事業主からの証明も必要です。
事業主側から「休業を認め、休業中の給料が支払っていないこと」を証明してもらう必要があります。

ちなみに、会社側から休業期間を有給休暇として扱われている場合には、給与が支払われていることになるため傷病手当金は給付されません。

医師の証明と同じく、事業主側の証明についても「申請の期間が経過したあと」に証明をもらいましょう。
「これからの期間は(傷病手当金を受給させるために)給与を支払わない予定」ではなく、「給与の支払いをおこなわなかった」という内容が必要なのです。

保険者に申請書を提出

医師の証明と事業者側の証明が得られたら、次は加入している保険者に書類を提出します。
会社員の場合は、健康保険証に記載されている保険者が申請の窓口になります。

提出方法には、「郵送」「直接持ち込む」の2つの方法があります。
動けないほどの病気やケガの場合は、無理をせずに郵送で提出しましょう。

また、病気やケガの種類によっては添付書類の提出を求められるケースがあります。
外傷の場合には「負傷原因届」、交通事故など第3者によるケガの場合は「第3者の行為による傷病届」などさまざまな添付書類を用意しなければなりません。

このほか、年金証書のコピーなどの提出も求められることも多いため、傷病手当金の申告書を提出する前に必要書類の確認もおこなっておきましょう。

傷病手当金の注意点

出産手当金と重複して受けとれない

「出産手当金」とは、出産のために休職し、その間の給与支払いを受けなかったときに受け取れる手当金です。
妊娠が判明した日から、出産の翌日から56日目までの期間「仕事を休まざるを得なかったもの」として手当て金が支給される制度です。

「労務不能」とする期間の考え方としては傷病手当金と似ていますが、「出産手当金」と「傷病手当金」は重複して受け取ることができません。

この2つの場合「出産手当金」が優先して支給されるため、この手当金の支給を受けている期間は「傷病手当金」は支給されないということになります。

老齢年金を受け取っている場合支給されない

老齢年金とは、公的年金(厚生年金など)の加入者が一定の年齢に達したときから支給される、老後の生活を保障する、いわば「年金」のことです。
老齢年金は「老齢基礎年金」「老齢厚生年金」「退職共済年金」といった3つの種類があります。

在職中に病気やケガに見舞われ、退職後も引き続いて傷病手当金を受給するケースも少なくありません。
しかし、ある一定の年齢に達し老齢年金を受給しはじめた場合、傷病手当金の支給は打ち切りとなります。

このほか傷病手当金がもらえないケース

☑障害厚生年金または障害手当金を受給している場合
傷病手当金を申請しようとしている、同じ傷病による「障害厚生年金」や「障害手当金」をすでに受給している場合、傷病手当金は受給できません。

☑休業中に給与の支払いがあった場合
休んだ期間、給与の支払いがある場合は傷病手当金は支給されません。

すべてにおいて全く支給されないわけではない

老齢年金・障害厚生年金・障害手当金・給与の支払いが発生、このようなケースでも傷病手当金が支給される場合があります。

受け取った年金や給与の日額が傷病手当金の日額より少ない場合は、その差額分を傷病手当金として受け取ることができるのです。

退職後でも受け取り可能

傷病手当金は、労務不能期間開始日から2年以内に申請する必要があります。
逆の視点からみると、労務不能期間が今から「2年前以内」に存在する場合は、傷病手当金受給の対象ということになります。

たとえば、現時点で以前勤務していた会社を退職していても、労務不能期間が今から2年前以内にあれば請求・受給できる可能性があります。

また、労務不能期間と2年の期限が一部分重なっている場合も、2年以内に収まる部分だけでも支給される場合があります。
気をつけたいのは「退職後に罹患した病気・ケガは対象外」ということです。あくまでも、会社に在職中にかかった病気やケガが対象範囲となります。

失業保険を受け取ると支給されない

失業保険の受給には「現在働ける状態であり、求職中である」という条件があります。
傷病手当金は「労務不能」の状態にある状態で支給される手当金なため、傷病手当金受給中は「失業の状態」とは認められません。

ひいては、病気やケガで退職し傷病手当金を受給している限りは、失業保険は申請することもできないということになります。
(失業給付金の中にも「傷病手当」という制度がありますが、こちらも傷病手当金と並行して受給することはできません。)
健康保険上の「傷病手当金」は最大1年6ヶ月間支給されます。

失業保険の申請期限は退職日から1年以内ですので、傷病手当金の支給が終わるのを黙ってまっていると、やがて申請期限を迎えてしまいます。
傷病手当金を1年以上受給する場合は、失業保険申請の「延長手続き」をおこないましょう。

病気やケガ、妊娠や出産などの理由で30日以上仕事に就けない場合は、最大4年間(本来の1年の期限を含む)失業保険の申請を延長することができます。

延長の申請期間は短く、就労不能となった日から30日間経過し、その日から1ヶ月以内に手続きをおこなう必要があります。
大きな病気やケガなどを負い、退職することになった場合には「失業保険」の延長手続きも頭に入れておいてください。

傷病手当金を受け取ろう

病気やケガなどで一時的に働けなくなる可能性は、働いている限り誰にでも起りうる突発的なトラブルです。
休業期間が長引く場合の大きな助けになるのが傷病手当金。さまざまな証明が必要になりますが、順序を正しく覚えておくことでスムーズに受給を受けることができます。

また、やむなく退職する(した)場合でも、正しい申請さえ行えば失業保険も受給することができます。
予期せぬトラブルで就労不能となったときのためにも、今から傷病手当金の手続き方法を知っておくと安心です。

公認会計士・税理士 伊藤 温志

エクセライク保険株式会社 代表取締役。2018年MDRT会員取得。
会計事務所の経営を通じ1,000社を超える顧客の税務/会計/保険/資産運用の相談に対応。
通常の代理店ではみれない顧客情報を扱っていることから、豊富な引出しを有し多くのお客さまから支持を集めている。